Visual Studio Code(以下、VSCode)は人気の高いエディタです。しかし、「動作が重くなった」「再インストールしたい」「別のエディタに乗り換えることにした」といった理由でアンインストールしたい場合があると思います。
ただし、普通にアンインストールしただけでは設定ファイルや拡張機能がPCに残ったままです。そのため再インストールすると以前の環境が復元されてしまいます。これでは「完全にアンインストールした」とは言えません。
この記事ではWindowsでVSCodeを完全アンインストールする方法を、初心者でも迷わないように詳しく解説します。さらに「残りがちな設定ファイルやキャッシュの削除方法」も紹介するので、VSCodeを完全アンインストールしたい方は参考にしてください。
なぜ「完全アンインストール」が必要なのか?
VSCodeを単純に「アンインストール」するだけでは、以下のようなデータが残ります。
- ユーザー設定ファイル(例:
settings.json
、ショートカットキー設定など) - 拡張機能のデータ(インストールしたプラグイン)
- キャッシュファイル(一時ファイルやログ)
これらを残したまま再インストールすると、以前の環境が復元されてしまいます。そのため、完全に削除してクリーンな状態に戻すためには完全アンインストールが必要です。
VSCodeを完全アンインストールする方法【Windows】
手順① VSCode本体をアンインストールする
まず、「スタートメニュー → 設定(歯車アイコン)」を開きます。

次に、「アプリ → インストールされているアプリ」を開きます。

インストールされているアプリの一覧から「Visual Studio Code」を探して、「アンインストール」をクリックします。

これでVSCode本体をアンインストールすることができました。しかし、まだVSCodeの関連フォルダが残っているので、完全アンインストールするためには、これらのフォルダを削除する必要があります。
手順② VSCodeの関連フォルダを削除する
拡張機能関連のフォルダを削除する
VsCodeの機能拡張関連のファイルは、Windowsユーザフォルダ内の.vscode
フォルダに保存されています。
C:\Users\<ユーザー名>\.vscode
例:
C:\Users\山田太郎\.vscode
C:\Users\taroyamada\.vscode
エクスプローラーで上記パスを開き、.vscode
フォルダごと削除してください(不安な場合は、別の場所にコピーしてから削除すると安心です)。
設定ファイルやキャッシュ関連のフォルダを削除する
VSCodeのユーザー設定やキャッシュ等は、隠しフォルダであるAppData
フォルダ内のRoaming
フォルダ内のCode
フォルダに保存されています。
C:\Users\<ユーザー名>\AppData\Roaming\Code
例:
C:\Users\山田太郎\AppData\Roaming\Code
C:\Users\taroyamada\AppData\Roaming\Code
このCode
フォルダの中には次のようなファイルやフォルダが入っています。
User
フォルダ- ユーザー設定がまとまっており、ここに
settings.json
(エディタの見た目やショートカット設定)、拡張機能の設定、スニペットなどが入っています。
- ユーザー設定がまとまっており、ここに
Cache
フォルダ- 一時ファイルが保存されてます。
logs
フォルダ- 動作ログが記録されてます。
つまり、自分好みにカスタマイズしたVSCodeの環境は、このCode
フォルダの中にまとめられているのです。
エクスプローラーで上記パスを開き、Code
フォルダごと削除してください(不安な場合は、別の場所にコピーしてから削除すると安心です)。
補足:AppDataフォルダが見つからないとき
AppData
は隠しフォルダです。見つからない場合は以下の手順で表示してください。
- エクスプローラーを開く
- 上部メニューから「表示 → 表示 → 隠しファイル」にチェックを入れる
これでAppData
フォルダが見えるようになります。

これでVSCode本体を完全アンインストールすることができました。
AppDataとは?
AppData
フォルダは、アプリケーションが「ユーザーごとの設定やデータ」を保存しておく場所です。たとえば、ブラウザのブックマークやエディタのカスタマイズ設定、アプリの一時ファイルなどは、このフォルダに記録されます。
一方で、アプリケーション本体は通常C:\Program Files
やC:\Program Files (x86)
といった場所にインストールされます。ここに保存されるのはプログラムそのものであり、パソコンに登録されているすべてのユーザーが共通して利用します。この領域に変更を加えるためには管理者権限が必要になります。
それに対してAppDataはユーザーごとに用意され、そこに保存されるのはその人だけの設定やデータです。利用する際に管理者権限は必要なく、一般ユーザーの状態でも自由にアクセスして使えるのが特徴です。
VSCodeを再インストールしたい場合
完全に削除したあとに再度VSCodeを使いたい場合は、公式サイトから最新版をダウンロードしてインストールできます。
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『VSCodeをインストールする方法』については下記の記事で詳しく説明しています。興味のある方は下記のリンクからぜひチェックをしてみてください。 続きを見るVisual Studio Codeの『ダウンロード方法』と『インストール方法』を解説!
本記事のまとめ
この記事では『WindowsでVSCodeを完全アンインストールする方法』について説明しました。
単純にVSCode本体をアンインストールするだけでは不十分で、ユーザー設定・拡張機能・キャッシュが残ってしまいます。再インストールしても前の環境が復元されてしまうため、本当にクリーンな状態にしたい場合は.vscode
フォルダや AppData\Roaming\Code
フォルダまで削除する必要があります。
一度完全に削除しておけば、再インストール時にまっさらな環境から使い始めることができます。動作の不具合解消や気分を一新して使いたいときには、この方法を試してみてください。
お読み頂きありがとうございました。