KB・MB・GB・TB・KiB・MiB・GiB・TiBの「違い」と「変換方法」を解説!

パソコンやスマートフォンで「ストレージ容量」や「ファイルサイズ」を見ると、KB(キロバイト)・MB(メガバイト)・GB(ギガバイト)・TB(テラバイト)といった単位をよく見かけますよね。

さらに、似たようで少し見慣れない「KiB」「MiB」「GiB」「TiB」という単位を見たことがある人もいるかもしれません。

この記事では、これらの単位がどう違うのか?、どのように換算すればよいのか?をわかりやすく解説します。

そもそもバイト(Byte)とは?

そもそもバイト(Byte)とは?

まず基本となるのがバイト(Byte)です。

コンピューターの世界では、すべてのデータは「0」と「1」からなるビット(bit)の集まりで表現されます。この「0」や「1」はコンピューターが理解できる最小単位です。

8ビットなら「01010110」のように8個の0と1の組み合わせになります。この8ビットをまとめたものが1バイトです。

1バイトは8ビットなので、2の8乗(=256)通りの組み合わせを表すことができます。つまり、0〜255までの256種類の値を扱えるわけです。たとえば、文字コード(例:ASCIIコード)では、1バイトで英数字や記号などを1文字ずつ表します(例:A → 65)。画像や音声などのデータも、すべて最終的にはこのバイト単位で保存されています。

このように、「バイト」はデータ量の最も基本的な単位であり、文字・画像・動画などすべての情報の“かたまり”の基礎になっています。

KB・MB・GB・TBとは?

パソコンやスマホのスペック表を見ると、「ストレージ容量:256GB」や「メモリ:8GB」などと書かれていますよね。このKB(キロバイト)・MB(メガバイト)・GB(ギガバイト)・TB(テラバイト)は、すべてデータの容量(サイズ)を表す単位です。

バイトが増えていくと、次のように単位が変わっていきます。

単位読み方英語計算式意味
KBキロバイトkilobyte1031,000バイト
MBメガバイトmegabyte1061,000,000バイト
GBギガバイトgigabyte1091,000,000,000バイト
TBテラバイトterabyte10121,000,000,000,000バイト
KB・MB・GB・TBとは?

KiB・MiB・GiB・TiBとは?

実は、「KB(キロバイト)」や「MB(メガバイト)」といった単位には、長年あいまいさ(ズレ)がありました。

表現方法1KBの定義使用例
メーカー(10進数)1KB = 1,000バイトHDD・SSDの容量表示など
コンピューター内部(2進数)1KB = 1,024バイトOSやメモリの表示など

このように、メーカーは「1KB = 1,000バイト」として扱う一方で、コンピューター内部では「1KB = 1,024バイト」として扱っていたため、同じ「1KB」でも実際の容量が微妙に違って見えることがあったのです。

この混乱を解消するために、国際電気標準会議(IEC)が2進数(1024倍)用の新しい単位を定めました。それがKiB(キビバイト)・MiB(メビバイト)・GiB(ギビバイト)・TiB(テビバイト)です。

単位読み方英語計算式意味
KiBキビバイトkibibyte2101,024バイト
MiBメビバイトmebibyte2201,048,576バイト
GiBギビバイトgibibyte2301,073,741,824バイト
TiBテビバイトtebibyte2401,099,511,627,776バイト
KiB・MiB・GiB・TiBとは?

例えば、GiB(ギビバイト)の「gibi(ギビ)」という接頭語は、「giga(ギガ)」と「binary(バイナリ)」を組み合わせた造語です。名前に「binary(2進数)」が含まれている通り、「2の累乗(230など)」で容量を表します。

データ容量がズレる例

データ容量がズレる例

Windowsでフォルダの容量を表示すると、「32.7KB(33,561バイト)」のように書かれています。一見すると、「32.7KB = 33,561バイト?」と不思議に思うかもしれません。ですが、実はこの「KB」は「KiB(キビバイト)」として計算されています。s

33,561 ÷ 210 ≒ 32.7KiB

Windowsは2進(1024)ベースで計算した値をKB/MB/GBと表記するため、実質KiB/MiB/GiBで計算した結果がKB/MB/GBとして表示されます。

KB・MB・GB・TB・KiB・MiB・GiB・TiBの変換表

KB・MB・GB・TB・KiB・MiB・GiB・TiBの変換表を以下に示します。

KB・MB・GB・TBKiB・MiB・GiB・TiB計算式
1KB≒ 0.977KiB103 ÷ 210
1MB≒ 0.954MiB106 ÷ 220
1GB≒ 0.931GiB109 ÷ 230
1TB≒ 0.909TiB1012 ÷ 240
KiB・MiB・GiB・TiBKB・MB・GB・TB計算式
1KiB≒ 1.024KB210 ÷ 103
1MiB≒ 1.049MB220÷ 106
1GiB≒ 1.074GB230 ÷ 109
1TiB≒ 1.100TB240 ÷ 1012

この表を見ると、単位が大きくなるほど、KB・MB・GB・TBKiB・MiB・GiB・TiBの差が離れてきます。例えば、1KiBは1.024KBですが、1TiBは1.100TBであり、約0.1TB(= 約100GB)の誤差が発生してしまいます。

よく遭遇するのは、「1TBのHDD」を購入したのに、パソコン上で「931GB」と表示される現象です。

  • メーカー表記:1TB = 1,000,000,000,000バイト
  • OS表記(Windowsなど):1GiB = 1,073,741,824バイト

計算すると1,000,000,000,000 ÷ 1,073,741,824≒ 931GiBとなるので、1TB ≒ 931GiBとなります。

本記事のまとめ

この記事ではKB・MB・GB・TB・KiB・MiB・GiB・TiBの「違い」と「変換方法」について、以下の内容を説明しました。

  • そもそもバイト(Byte)とは?
  • KB・MB・GB・TBとは?
  • KiB・MiB・GiB・TiBとは?
  • データ容量がズレる例
  • KB・MB・GB・TB・KiB・MiB・GiB・TiBの変換表

お読みいただきありがとうございました。

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