この記事ではDateオブジェクトのgetTimeメソッドについて、以下の内容をサンプルコードを用いてわかりやすく解説します。
getTimeメソッドとはgetTimeメソッドの構文getTimeメソッドの特徴getTimeメソッドの使い方getTimeメソッドとvalueOfメソッドの違い
getTimeメソッドとは
getTimeメソッドは、「協定世界時(UTC)の1970年1月1日0時0分0秒」から「Dateオブジェクトの日時」までの経過したミリ秒数を取得するメソッドです。
後ほどgetTimeメソッドの構文や使い方について詳しく説明しますが、まず以下に示す簡単なサンプルコードを見てみましょう。
const date = new Date(); // 現在日時を取得
console.log(date.getTime()); // 「1970年1月1日00:00:00 UTC」から現在までの経過したミリ秒数
// 出力例
// 158243760000このコードを実行すると「1970年1月1日00:00:00 UTC」から現在日時までの経過したミリ秒数が出力されます。
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「協定世界時(UTC)の1970年1月1日午前0時0分0秒」からの経過したミリ秒数のことをエポックミリ秒といいます。
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getTimeメソッドの構文
getTimeメソッドの構文を以下に示します。
getTimeメソッドの構文
date.getTime();getTimeメソッドの返り値を以下に示します。
返り値(戻り値)
- 「1970年1月1日00:00:00 UTC」から「
Dateオブジェクトの日時」までの経過したミリ秒数
getTimeメソッドの特徴
getTimeメソッドの特徴を以下に示します。
- タイムゾーンに依存しない
getTimeメソッドで取得した値は常にUTC基準のミリ秒数なので、ローカルタイムゾーンの影響を受けません。
- 数値なので計算しやすい
- 取得したミリ秒の値は
number型であるため、加減算が簡単にでき、日時の差分計算などに最適です。
- 取得したミリ秒の値は
getTimeメソッドの使い方
getTimeメソッドについて、以下に示している使い方を順番に説明します。
- 現在の日時をエポックミリ秒で取得する
- 2つの日付の差分を計算する
- 特定の日時のエポックミリ秒を取得する
- 日付をコピーする
- 実行時間を計測する
現在の日時をエポックミリ秒で取得する
現在の日時をエポックミリ秒で取得するサンプルコードを以下に示します。
const nowDate = new Date();
console.log("現在のミリ秒:", nowDate.getTime());
// 出力例
// 現在のミリ秒: 158243760000このコードを実行すると「1970年1月1日00:00:00 UTC」から現在日時までの経過したミリ秒数が出力されます。
2つの日付の差分を計算する
2つの日付のエポックミリ秒を取得し、その差を求めることで日数の差を計算できます。サンプルコードを以下に示します。
const startDate = new Date('2025-01-01T00:00:00');
const endDate = new Date('2025-01-10T00:00:00');
const diff = endDate.getTime() - startDate.getTime();
console.log('日数差:', diff / (1000 * 60 * 60 * 24), '日');
// 出力
// 日数差: 9 日このコードでは、2025年1月1日から2025年1月10日までの差をミリ秒単位で取得し、それを1日(1000 * 60 * 60 * 24 ミリ秒)で割ることで、日数の差を算出しています。
特定の日時のエポックミリ秒を取得する
特定の日時のエポックミリ秒を取得するサンプルコードを以下に示します。
const specificDate = new Date('2000-12-31T23:59:59');
console.log('2000年12月31日のエポックミリ秒:', specificDate.getTime());
// 出力
// 2000年12月31日のエポックミリ秒: 978274799000このコードを実行すると、「1970年1月1日00:00:00 UTC」から「2000年12月31日23:59:59 UTC」までの経過したミリ秒数が出力されます。
日付をコピーする
Dateオブジェクトの日時をコピーするサンプルコードを以下に示します。
// JavaScriptのDateコンストラクタは月を0から数えるため、birthdayは1990年2月25日になります
const birthday = new Date(1990, 1, 25);
const copyBirthday = new Date();
copyBirthday.setTime(birthday.getTime());このコードでは、birthdayオブジェクトの日時をgetTimeメソッドで取得しています。その後、setTimeメソッドを使って、新しいDateオブジェクト(copyBirthday)にbirthdayの日時をセットしています。
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実行時間を計測する
getTimeメソッドを利用すると、処理の実行時間を計測できます。
let end, start;
start = new Date();
for (let i = 0; i < 10000000; i++) {
Math.sqrt(i);
}
end = new Date();
console.log(`処理時間 ${end.getTime() - start.getTime()} ミリ秒`);
// 出力例
// 処理時間 8 ミリ秒このコードでは、処理の開始時間と終了時間をgetTimeメソッドで取得し、差分を取ることで処理にかかった時間(ミリ秒)を計測しています。ただし、処理時間の計測には、performance.nowメソッドを用いる方が一般的です。
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getTimeメソッドとvalueOfメソッドの違い
JavaScriptのDateオブジェクトでは、「協定世界時(UTC)の1970年1月1日0時0分0秒」から「Dateオブジェクトの日時」までの経過したミリ秒数を取得する方法がgetTimeメソッドとvalueOfメソッドの2つあります。結論から言うと、どちらも同じ値を返します。以下にサンプルコードを示します。
const date1 = new Date(2025, 1, 25); // 2025年2月25日
console.log(date1.getTime()); // 1740409200000
const date2 = new Date(2025, 1, 25); // 2025年2月25日
console.log(date2.valueOf()); // 1740409200000valueOfメソッドは、Dateオブジェクトが内部的に持つ「プリミティブ値(数値)」を取得するメソッドです。Dateオブジェクトは、日付や時刻の情報を「1970年1月1日 00:00:00 UTC からの経過ミリ秒」の値として持っています。valueOfメソッドを使うと、このミリ秒単位の数値を取得できます。結果として、getTimeメソッドと同じ値を返します。
本記事のまとめ
この記事ではDateオブジェクトのgetTimeメソッドについて、以下の内容を説明しました。
getTimeメソッド- 「協定世界時(UTC)の1970年1月1日0時0分0秒」から「
Dateオブジェクトの日時」までの経過したミリ秒数を取得する
- 「協定世界時(UTC)の1970年1月1日0時0分0秒」から「
getTimeメソッドとvalueOfメソッドは同じ値を返す
お読み頂きありがとうございました。