ITの現場や会社の会議、資料の中でこんな言葉を聞いたことはありませんか?
- As Isを整理してから、To Beを書きましょう!
なんだかカッコいい言い方ですが、これは「今の状態(As Is)」と「理想の状態(To Be)」を比べて、どう良くしていくかを考える方法なんです。
この記事では、「As Is(アズ・イズ)」と「To Be(トゥー・ビー)」の意味や使い方をわかりやすく解説します。
As Isとは

「As Is(アズ・イズ)」は、いま現在のありのままの状態を表す言葉です。今のやり方や問題点など、「現状がどうなっているか」をそのまま示します。
例えば、
- 手作業で毎日同じ作業をしている
- 問題点がたくさんあるけれど、そのままにしている
- 古いシステムを使い続けていて不便
これらすべてが「As Is」=今の状態です。
日本語でいうと、「現状」「今のやり方」「改善前の状態」「現在の課題」などが近い表現です。
「As Is」の例を以下に2つ示します。
例1:コンビニのレジ対応(As Is)
- お客さんが商品を持ってくる
- 店員さんがバーコードをピッと読み取る
- 手で袋詰めして、お金をもらう
これは「As Is」=今の対応方法です。
あなたの朝のルーティン(As Is)
- ギリギリまで寝ている
- 朝ごはんは食べない
- 駅まで走って、会社にギリギリ到着
これも「As Is」=今のあなたの現状(一例)です。
To Beとは

「To Be(トゥー・ビー)」は、「こうなったらいいな!」という理想の姿や目標を表す言葉です。これから目指すゴールや、なりたい未来の状態を指します。
例えば、
- 作業が自動して、ラクになった
- 問題が解決されて、スムーズに仕事が進む状態になる
- 新しいシステムを導入して、効率がアップした
これらすべてが「To Be」=理想の状態です。
日本語で言うと、「理想」「目標」「ありたい姿」「改善後の状態」などが近い表現です。
「To Be」の例を以下に2つ示します。
コンビニのレジ対応(To Be)
- お客さんがセルフレジでピッと読み取る
- 支払いも自動(現金・カード・電子マネーOK)
- 店員さんはサポートだけでOK!
これは「To Be」=理想の状態です。
あなたの朝のルーティン(To Be)
- 朝6:30に起きる
- 朝ごはんとコーヒーを楽しむ
- ゆっくり駅に向かって、15分前に会社に到着
これも「To Be」=理想の自分(一例)です。
As Is と To Be の違い
「As Is(アズ・イズ)」と「To Be(トゥー・ビー)」の違いを以下にまとめます。
比較項目 | As Is | To Be |
意味 | 今の状態 | なりたい未来の姿 |
視点 | 「いま、どうなってる?」 | 「こうなりたい!」 |
目的 | 問題点を発見する | ゴールを描く |
よく使う場面 | 業務の見直し、現状分析 | 改善計画、システム設計など |
ITやビジネスでの使い方
ITやビジネスでの「As Is(アズ・イズ)」と「To Be(トゥー・ビー)」の使い方の一例を以下に示します。
- As Is(現状)を洗い出す
- 現場の手順や問題をリストにして、今どうなっているかを「見える化」する。
- To Be(理想)を描く
- 「こうなったらいいな」という目標や未来像を描く。
- 差(ギャップ)を埋めるための改善策を考える
- 新しい仕組みや手順を取り入れて、「As Is」と「To Be」の差を埋めるための改善策を考える
具体例 | As Is(現状) | To Be(理想) | Gap(差・課題) |
業務改善 | 手作業が多く、ミスが発生している | 自動化によって効率化し、ミスも削減したい | RPAなどの自動化ツールの導入が必要 |
システム開発 | 古くて遅いオンプレミスのシステムを使っている | クラウドで高速かつ柔軟に運用したい | クラウド移行の計画・人材・予算の確保 |
教育・指導 | 新人が業務手順をうまく覚えられない | マニュアルや動画で誰でも学べるようにしたい | 教育コンテンツの整備・更新の仕組みづくり |
この考え方は、自分の習慣や生活の改善にも役立ちます。
具体例 | As Is(現状) | To Be(理想) | Gap(差・課題) |
勉強 | スマホばかり触ってしまう | 毎日30分は読書したい | スマホ時間を制限し、読書時間を確保する仕組み(例:タイマー、習慣アプリ) |
生活 | 夜1時に寝ている | 夜11時には寝る生活にしたい | 夜の行動(スマホ・テレビ)を見直し、就寝準備のルーティンを作る |
食事 | 朝食を抜くことが多い | パンや果物など、朝食をとりたい | 朝起きる時間を少し早めて、準備しやすい朝食を用意しておく |
紙に書き出すだけでも、自分を見つめ直すきっかけになります!
本記事のまとめ
この記事では「As Is(アズ・イズ)」と「To Be(トゥー・ビー)」について、説明しました。
「As Is(アズ・イズ)」と「To Be(トゥー・ビー)」は、ITやビジネスだけでなく、日常生活にも役立つ考え方です。
- 今の自分を見直したいとき
- 目標に向かって進みたいとき
- チームで改善をしたいとき
ぜひこのシンプルで効果的なフレームワークを使って、少しずつ理想に近づいていきましょう!