コンパイラ言語とスクリプト言語(インタプリタ言語)とは?種類や違いなどを解説!

プログラミングの世界では、コンパイラ言語スクリプト言語(インタプリタ言語)という用語をよく耳にします。

これらの言語にはどのような特徴があり、どのように異なるのでしょうか?

この記事ではコンパイラ言語スクリプト言語(インタプリタ言語)について、以下の内容をわかりやすく解説します。

  • コンパイラ言語とは
  • スクリプト言語(インタプリタ言語)とは
  • コンパイラ言語スクリプト言語(インタプリタ言語)の違い

コンパイラ言語とは

コンパイラ言語とは

コンパイラ言語は、ソースコード(人間が書いたコード)を一括で機械語(コンピュータが理解できる言語)に変換してから実行するプログラミング言語です。ソースコードを機械語に変換する作業を「コンパイル」と呼び、コンパイラがこれを担当します。

代表的なコンパイラ言語

C、C++、C#、Swift、Java、Rust、Goなどが代表的なコンパイラ言語です。

補足

コンパイルされた実行可能ファイルは0と1のみで記述されてており、コンピュータ上で直接実行できるバイナリ形式のファイルになっています。

コンパイラ言語の特徴

コンパイラ言語の特徴を以下に示します。

  • 処理速度が速い
    • 事前にコンパイルして機械語に翻訳してから実行するので処理速度が速いです。
  • エラーを早期発見できる
    • コンパイル時に構文エラーや型の不一致などのエラーが検出されるため、実行する前に問題を修正できます。
  • 最適化が行われる
    • コンパイラがコードの最適化を行うため、より効率的なプログラムが生成されます。
  • 再コンパイルが必要である
    • ソースコードに変更を加えると、再度コンパイルする必要があります。

スクリプト言語(インタプリタ言語)とは

スクリプト言語(インタプリタ言語)とは

スクリプト言語は、コンパイルが不要で、インタプリタによってコードを1行ずつ解釈しながら機械語に変換して実行するプログラミング言語です。

代表的なスクリプト言語

Python、Ruby、JavaScript、PHPなどが代表的なスクリプト言語です。

スクリプト言語(インタプリタ言語)の特徴

スクリプト言語の特徴を以下に示します。

  • 柔軟な開発が可能
    • コードを実行しながら確認できるため、開発やデバッグが容易です。
  • 変更が即時反映される
    • コードの変更が即座に反映されるので、再コンパイルが不要です。
  • マルチプラットフォーム
    • インタプリタが対応していれば、異なるOS間で同じスクリプトを実行可能です。
  • 処理速度が遅い
    • 1行ずつ解釈しながら機械語に変換するため、コンパイラ言語に比べると処理速度がやや遅くなります。

コンパイラ言語とスクリプト言語(インタプリタ言語)の違い

コンパイラ言語とスクリプト言語(インタプリタ言語)の違い

コンパイラ言語スクリプト言語(インタプリタ言語)の違いを以下に示します。

特徴コンパイラ言語スクリプト言語
実行方法事前にコンパイルして生成された実行可能ファイルを実行するインタプリタで1行ずつ解釈して実行する
処理速度スクリプト言語より速いコンパイラ言語より遅い
エラーチェックコンパイル時に検出実行時に検出
変更した場合の対応再コンパイルが必要再コンパイルが不要
デバッグの難しさスクリプト言語より難しいコンパイラ言語より簡単
コード量スクリプト言語より少ない傾向コンパイラ言語より多い傾向
長所高速処理、メモリ効率が高い柔軟で開発が可能
短所開発やデバッグに手間がかかることがある実行速度が遅い、メモリ消費が多い
使用用途高速処理が必要なアプリケーションやゲーム、システム開発Web開発、スクリプト作成、データ処理
代表例C、C++、C#、Swift、Java、Rust、GoPython、Ruby、JavaScript、PHP

コンパイラ言語は、高速な処理やシステムリソースの効率的な利用が求められるアプリケーション(ゲームやシステム開発など)に適しています。一方、スクリプト言語(インタプリタ言語)は柔軟で開発が容易なため、Web開発やデータ処理など、コードの即時反映が求められる環境に向いています。

マークアップ言語

最後に、プログラミング言語とは異なるものの、よく混同されがちなマークアップ言語についても触れておきます。

マークアップ言語(例: HTMLやXML)は、データの構造や表示方法を記述するためのもので、「<タグ>」を使ってデータを構造化します。プログラムを実行するための言語ではないため、プログラミング言語とは異なります。

本記事のまとめ

この記事ではコンパイラ言語スクリプト言語(インタプリタ言語)について、以下の内容を説明しました。

  • コンパイラ言語
    • コンパイルが必要で、ソースコードを一括で機械語に変換して実行する。
  • スクリプト言語(インタプリタ言語)
    • コンパイルが不要で、インタプリタがコードを1行ずつ解釈しながら機械語に変換して実行する。

お読み頂きありがとうございました。