ITの現場でよく耳にする言葉に「レガシー」があります。
- このシステム、もうレガシーだよね…
- レガシー環境だから改修コストが高い
- レガシー化が進んで危険
など、ITエンジニア同士の会話にもよく登場します。
この記事では、レガシーの意味・使い方・レガシーシステムの例をわかりやすく解説します。
レガシーとは
レガシーとは、ITの文脈では「古くなり、今の技術やビジネス要件に合わなくなってしまった状態」のことを指します。本来の意味は「遺産」ですが、ITの世界ではあまり良い意味では使われません。
具体的には、次のような時代遅れになってしまった状態をまとめてレガシーと呼ぶことが多いです。
- 直しにくい
- コードや設計が複雑で、変更が他に影響しやすい
- 危険
- OSやミドルウェアのサポート切れで脆弱性が放置されている
- 誰も中身を理解していない
- 開発者が退職し、ドキュメントもなく仕組みがブラックボックス化している
なお、「古いシステム=すべてレガシー」というわけではありません。古くても設計やドキュメントが整っていて、今でも問題なく保守・改修できるなら、「単に古いだけのシステム」となります。一方で、古さに加えて「直しにくい・危険・誰も中身を理解していない」といった問題が積み重なった状態になると、現場では「レガシーだよね」と見なされやすくなります。
レガシーシステムとは?
レガシーという言葉が最もよく使われるのが、レガシーシステムです。これは、ひと言でいうと、古くて時代遅れの状態になったシステムを指します。
たとえば、次のようなケースです。
- サポートが切れた古いOS・ミドルウェアの上で動いている
- 長年メンテされていないCOBOLや旧Javaで構築されている
- 開発者がいなくなり、中身を理解できる人がいない
- 独自カスタマイズが積み重なりすぎて、バージョンアップや再構築がほぼ不可能
こういった、「動いてはいるけれど、触るのが怖い」「止めることも捨てることもできない」システムがレガシーシステムです。
本記事のまとめ
この記事では『レガシー』について説明しました。
ITの現場で使われる「レガシー」という言葉は、単に“古い”というだけではなく、「直しにくい」「危険」「誰も中身を把握していない」状態まで含んだ総称です。
お読みいただきありがとうございました。