ITの現場や、普段使っているネットサービスで「ダウンタイム」という言葉を聞いたことはありませんか?たとえば、「サーバが落ちてダウンタイムが発生した」「ダウンタイムを最小限にしたい」といった場面です。
この記事では『ダウンタイム』について、以下の内容をわかりやすく解説します。
- ダウンタイムとは?
- ダウンタイムの使い方
- ダウンタイムの原因
- ダウンタイムがもたらす影響
- ダウンタイムの対策
ダウンタイムとは?
ダウンタイム(downtime)とは、システムやサービスが停止してユーザーが利用できない時間のことを指します。
たとえば以下のような場面で発生します。
- Webサイトが一時的にアクセスできない
- アプリがメンテナンス中で操作できない
- サーバが障害で動かなくなった
「サービスがダウン(down)している時間(time)」が「ダウンタイム」です。
ダウンタイムの使い方
「ダウンタイム」は次のような場面でよく使われます。
- 計画的な停止の案内
- 例: 本日2:00〜3:00のメンテナンスによるダウンタイムを予定しています。
- ※ただし、ユーザー向けのお知らせでは「サービス停止」や「メンテナンス実施」という表現が多く、直接「ダウンタイム」とは書かない場合があります。
- 突発的なトラブルの報告
- 例: 予期せぬ障害により、5分間のダウンタイムがありました。
- 安定稼働を意識した取り組み
- 例: ダウンタイムゼロを目指して、冗長構成にしました。
ダウンタイムの原因
ダウンタイムは、大きく以下の2つに分けられます。
分類 | 内容 | 具体例 |
---|---|---|
計画ダウンタイム | あらかじめ予定された停止時間 | ・サーバのOSアップデート ・データベースのメンテナンス ・新機能のリリースによる一時停止 |
障害ダウンタイム | システム障害・サーバトラブルなどによる突発的な停止期間 | ・ハードウェアの故障(例:HDDクラッシュ) ・ソフトウェアのバグによるクラッシュ ・サイバー攻撃(DDoSなど) |
ダウンタイムがもたらす影響
ダウンタイムが長引くと、以下のようなリスクがあります。
影響範囲 | 内容 |
---|---|
ユーザー体験 | サービスが使えず、ユーザーの不満や離脱が高まる |
売上損失 | ECサイトの場合、購入できずに売上が減る可能性がある |
信頼性低下 | 繰り返しトラブルがあると、企業のブランドや信頼に悪影響を与える |
業務停止 | 社内システムが止まると、社員の業務が止まる可能性がある |
ダウンタイムの対策
ダウンタイムを完全にゼロにするのは難しいですが、以下のような対策で最小限に抑えることができます。
対策 | 説明 |
---|---|
冗長構成(レプリケーションなど) | サーバを複数台用意し、1台故障してもサービスを継続できるようにする |
モニタリング・アラート | システム異常を監視し、問題が発生したらすぐに通知・対応できる体制を整える |
ロールバック対応 | アップデートで不具合が起きた場合、元の状態にすぐ戻せる仕組みを作っておく |
SLA(サービスレベル契約) | 提供側と利用者の間で「稼働率○○%保証」などを事前に取り決めておく |
本記事のまとめ
この記事では『ダウンタイム』について、以下の内容を説明しました。
- ダウンタイムとは?
- システムやサービスが停止してユーザーが利用できない時間のこと。
- ダウンタイムの種類
- 「計画ダウンタイム(例:メンテナンス、アップデート)」と「障害ダウンタイム(例:システム障害、サイバー攻撃)」。
- ダウンタイムの影響
- ユーザー体験の悪化、売上損失、信頼性低下、業務停止などのリスクがある。
- ダウンタイムの対策
- 冗長構成、モニタリングとアラート、ロールバック対応、SLAの締結などで影響を最小限に抑える。
システム運用やサービス開発の現場では、「ダウンタイムをどれだけ短くできるか」が品質や信頼性の重要な指標になります。運用担当者や開発者の方は、ぜひダウンタイムの意味とその対策をしっかり理解しておきましょう。
お読み頂きありがとうございました。